京都芸術センターは、2010年4月、開設10周年を迎えます。


 京都芸術センターは,京都市,芸術家,芸術関係者が連携し,京都市における芸術の総合的な振興を目指して,多様な芸術に関する活動を支援し,芸術文化に関する情報の収集・発信をするとともに,芸術を通じた市民と芸術家等との交流を図るため,2000年4月,閉校になっていた元明倫小学校を改修して開設いたしました。
 センターでは,稽古場・アトリエとなる「制作室」の提供による若手芸術家の支援のほか、伝統芸能の「今」を実技や解説を交えて紹介する伝統芸能創造プログラム「継ぐこと・伝えること」,若手の舞台芸術関係者の発掘・育成を目指す舞台芸術振興事業「演劇計画」,現代美術を中心とした展覧会やアーティスト・イン・レジデンス等の先駆的な事業を展開しています。
 この間,多数の制作室利用者が,京都市芸術文化特別奨励者に選ばれ,京都市芸術新人賞,文化庁芸術祭新人賞等を受賞されたほか,センター制作演劇作品「宇宙の旅,セミが鳴いて」(鈴江俊郎氏作)が文化庁・芸術祭大賞を受賞し,また,地域の芸術環境づくりの功績が評価され,「第1回JAFRAアワード(総務大臣賞)」((財)地域創造)を受賞しました。京都芸術センターの元小学校を活用した芸術創造拠点施設としての先駆的な取組は国内外から高い評価を受けています。
 京都芸術センターは10年前に遠い彼方を目指して歩きはじめました。10周年を機に,どこまでたどり着いたかを確かめると同時に,これからの10年,さらに遠いところをめざし歩み出します。