関連企画アーティスト・トーク

会期初日の4月11日は、関連企画として、
アーティスト・トーク 東明×毛原大樹×ボランティア、を行いました!

トークでは、東さん、毛原さんに今までの活動や、
現在のテーマについてお話を伺いました。

東さんからはかつて参加されたナイロビでのアーティスト・イン・レジデンスの話が出てきました。

ナイロビに作品のパラシュートの型紙をもっていった東さん。
現地のビニール袋を調達し、つくりはじめたところ、偶然が重なり、
現地の女性にミシンで縫ってもらうようお願いすることができたのだとか。

また偶然にも、協会に子どもたちが200人近く集まるというのを耳にし、
子どもたちと一緒にパラシュートを飛ばしたい!と思ったのだそうです。

見せてくれた写真の中で、アフリカの真っ青な空にパラシュートが飛んでいるのと、
楽しそうなたくさんのこどもたちの姿が印象的でした。


東さんは「偶然が重なって・・・」とおっしゃっていましたが、
身の回りにおこる出来事を作品につなげていく、そんな東さんの柔軟な姿勢が、
作品の世界を広げているのではないでしょうか。

今回のパラフークも、もとはと言えばミーティングに参加した女子高生の子どものころの
遊びの記憶がもとになったもの。
それでも、東さんが最近追っている子どもや親子といったテーマとうまくつながってきました!


毛原さんからは、テレビの魅力についてお話を伺いました。

テレビが「おもしろくなくなった」と言われて久しいですが、
その原因はテレビではなく、テレビを見る環境の変化にある、と毛原さんは言います。

(たしかに、一人で見るバラエティ番組はおもしろくないかも・・・。)

今でこそ、1人1台テレビをもっている、といっても過言ではない時代となりましたが、
テレビが普及し始める前は、1台のテレビを見るために、町中から人が集まってきたこともありました。
その時代は「テレビを見る」ということが、今からは想像もつかないほどのエンターテインメントだったに違いありません。

町中からというのはなかなかないかもしれませんが、紅白を家族でひとつのテレビで見る、というような、
家族や友人と1台のテレビを囲んだ経験は、ほとんどの人がもっているのではないでしょうか。

今回の毛原さんの展示は、誰かとテレビを囲んだ、そんな記憶やそのときの感覚を思いおこさせてくれるものです。