土橋たつ子「いくつになってもお熱いのがお好き」

 
 今日は映画の話です。モンローの良く知られた映画名をもじった、素敵なタイトルをつけられたのは、土橋さん。さすがです!
 さて、皆さん本当に映画をよくご覧になっています。あの映画にはだれそれが出ていたとか、あの時代の名作といえばあの映画だとか、性別・世代を超えて、映画は広く楽しまれているようです。
 僕自身はといえば、皆さんほど映画を見ていません。これはふたつの意味があります。ひとつは文字通りの意味で、それほど沢山映画を見ていないという意味です(これは僕が一番若輩者だったので仕方ないことなのかもしれません)。もうひとつは、僕は映画館ではなく専らDVDやビデオで映画を見てきたという意味です。つまり僕が見てきたのは、DVDやビデオであって映画ではない、というわけです。
 このように書くと、僕のことを偏狭な考えを持った映画ファンだと思われる方がいらっしゃるかもしれません。しかし今日皆さんのお話を聞いてあらためて感じたのですが、やはり映画とビデオ/DVDは別物です。画面の大きさも違うし、音質も違う。あるいは鑑賞する場が映画館か自宅かというのも大きな違いです。映画館で見ればアツアツのポップコーン片手に見ることも出来るし、気に行った映画のパンフレットを買ったりも出来ます。つまり僕がここで言いたいのはは、映画作品や映画館をめぐってさまざまな文化が成り立っているわけで、映画は映画文化の中に入ってみたほうが良いのではないか、ということです。そのような映画鑑賞の仕方が、映画文化の文脈において、正しい見方ではないか、と。
 
 とはいえ、先に「映画とビデオ/DVDは別物」、「映画文化の文脈に置いて正しい」と書いたように、僕は映画を一方的に(それこそ原理主義者のように)賞賛したいのではありません。映画を映画として見るには、既存の映画文化に乗っかった方が真価を体験できるのではないかと考え得ているのです。そして、映画には映画の良さがある一方で、ビデオ/DVDにはその良さもあるとも思っているのです。

 ではビデオ/DVDの良さとは何でしょうか。思いつく限り挙げてみると、値段が安い、いつでも好きなときに見れる、自分の好きなときに一時停止を押せる・・・などなどです。
 ビデオ/DVDにはビデオ/DVDの良さがあるなんて書いておきながら、結局ビデオ/DVDが映画に勝る点として、利便性が高いという点以外を挙げることが出来ていないように思えます・・・。もしビデオ/DVDで見ないとその価値が発揮されない作品があればぜひ見てみたいと思います。